顔認証システム ど素人向け取扱説明書
つながる帳 — 介護スタッフ・管理者・ご家族向け完全ガイド · 2026年4月29日改訂(職員ログインの自動照合・言語🌐追記)

この説明書はパソコンやカメラの仕組みを知らない方でも読めます。 「顔認証って何?怖くない?」「失敗したらどうなる?」という疑問にも全部答えます。
医療診断・医学的助言ではありません。

この説明書でわかること
✅ 顔認証が何をしているか(難しい言葉なし)
✅ 利用者・スタッフのプライバシーがどう守られるか
✅ 来所・退所・服薬・自由欄・写真タグ — 全6機能の使い方
✅ 職員・管理者向け「ログイン画面」の顔認証(利用者受付とは別データ)
✅ カメラが使えないときの対処法(フォールバック)
✅ 失敗したとき・困ったときの対処法

① 顔認証って何をしているの?(30秒で理解)

顔認証とは、カメラで顔を撮影して「この人は誰か」を自動で判断する仕組みです。
つながる帳では、次の順番で処理しています。

1
カメラが顔を映す

タブレット・スマホ・PCのカメラを使います。写真は保存されません。

2
顔の「特徴」を数字に変換する

目・鼻・口の位置関係などを 128個の数字(ベクトル)に変換します。
例えるなら「顔の指紋」です。画像そのものは残りません。

3
登録済みデータと比べる

事前に登録しておいた人の数字と、今カメラから得た数字を比べます。画面の種類ごとに「どれくらい一致したら本人か」の基準が決まっています。
利用者向け(来所・退所・服薬・写真タグなど)… 目安80%以上(画面に「信頼度 ○○%」)で本人と判断し、記録を自動入力します。
基準を満たさない場合は一致なしとなり、再試行か手動入力になります。
ログイン画面(職員・管理者の顔でログイン)は別基準です。スマホでは目安約46%・PCでは約52%前後を目安に照合します(来所受付の80%とは別設定)。ライブプレビューでは枠の色で状態が分かります。詳しくは職員ログイン画面の顔認証をご覧ください。

4
結果を画面に表示する

「○○さん、おはようございます!」と名前が出て、記録画面へ自動で進みます。

ポイント:顔の「写真」は一切サーバーに保存されません。 保存されるのは128個の数字だけです。その数字から元の顔写真を復元することはできません。

② プライバシー・データの取り扱い(最重要)

顔の画像 サーバーに一切保存しません。カメラ映像はブラウザ内だけで処理されます。
顔の特徴データ
(128次元ベクトル)
AES-256-GCM(銀行レベルの暗号化)で暗号化してから保存します。
Supabase(クラウド)またはブラウザのローカルストレージに保存。
管理者のみ操作できます。
認証ログ 誰がいつ何で認証したか(成功/失敗)を face_logs テーブルに記録します。
不正利用の確認や記録の根拠に使います。
同意書 登録前に利用者本人または家族の同意を取ります。face_consents テーブルに記録されます。
データの削除 管理者画面からいつでも削除できます。削除すると特徴データと同意記録が消去されます。
第三者への提供 一切行いません。施設内のシステムのみで使用します。
顔認証を使わない場合 顔認証はオプション機能です。使わなくても全ての機能が手動で利用できます。
個人情報保護法・施設の規程との整合について:
顔の特徴データは個人情報に該当します。施設の個人情報管理規程、および介護保険事業者としての義務に従って運用してください。 利用者・家族への説明と書面同意を必ず行い、紙の同意書も別途保管してください。

顔認証機能を初めて使う端末では、必ず次のモーダル(ポップアップ)が表示されます。

画面に表示される内容:「顔認証システムについて」
「同意して顔認証を使う」ボタン 顔認証機能が有効になります。以降、その端末では同意確認は省略されます。
「手動入力を使う」ボタン 通常の手動入力画面に戻ります。顔認証機能は使われません。いつでも変更できます。
利用者・家族への事前説明が大切です:
システム上の同意と、利用者本人・法定代理人(家族)への口頭・書面での説明は別物です。 画面の同意ボタンを押す前に、必ず現場で本人または家族に内容を説明し、書面での同意を得てください。

④ 機能①:顔データの登録(管理者・職員向け)

顔認証受付 ホーム画面から「顔認証受付(来所/退所)」→ face-checkin.html を開きます。

1
利用者本人・家族の同意を口頭と書面で確認する

登録する前に必ず本人または家族から同意を得てください。

2
「顔の登録・管理」欄から対象利用者を選ぶ

ドロップダウンリストから登録したい利用者名を選びます。

3
「カメラを起動」ボタンを押す

ブラウザからカメラの使用許可を求められたら「許可する」を選びます。

4
利用者の顔をカメラの前に向ける

楕円のガイド枠に顔が入るよう調整します。明るい場所で行うと精度が上がります。

5
「顔を登録する(同意確認後)」ボタンを押す

同意確認のポップアップが出るので「同意して登録」を押します。
3回撮影して平均を取るため、少し待ちます(5〜10秒)。

6
「○○さんの顔登録が完了しました」と表示されたら完了

「登録済み」の欄に名前が追加されていることを確認してください。

登録のコツ:
・明るい部屋で行う(窓の逆光に注意)
・カメラから50〜80cmの距離
・正面を向いた状態で撮影する
・メガネをかけている方はメガネをつけたまま登録する(認証時も同じ状態にする)

④の補足:職員・管理者のログイン画面(login.html)での顔認証

利用者の来所受付(face-checkin.html)に登録する顔データとは別物です。ログイン用の顔は、メールアドレスごとに、この端末のブラウザの保存領域(ローカル)に紐づきます。職員用PCと私用スマホではデータが共有されないため、使う端末ごとに登録が必要です。

顔を登録する(初回)

  1. ログイン画面の「管理者設定」などから、顔登録の導線を開きます。
  2. 画面の指示に従い、「正面・左・右」など複数方向から撮影します。
  3. 「登録完了」と表示されれば、その端末・ブラウザでの準備は完了です。

「顔認証でログイン」の流れ(2026年4月時点)

  1. 顔認証でログイン」を1回タップすると、カメラ用のモーダルが開きます。
  2. カメラの準備が整うと、自動で照合が始まります(モーダル内で「認証する」をもう一度押す必要はありません)。
  3. 楕円のガイド枠の色の目安:
  4. 一致しなかった場合は案内が表示され、「再試行」からやり直せます。繰り返し失敗する場合は、メールとパスワードでのログインに切り替えてください。
しきい値について:ログイン照合は、スマホで目安約46%・PCで約52%を基準にしています(アプリの更新で変わる場合があります)。来所接受付などで使う80%基準とは別です。
うまくいかないとき:登録したのと同じ端末・同じブラウザか確認する/明るい場所で試す/顔登録をやり直す/困ったときのQ&A「ログイン画面の顔認証が通らない」を参照。

⑤ 機能②:来所時の自動顔認証

顔認証受付 デイサービスの受付に設置したタブレット・PCで face-checkin.html を開いておきます。

スタッフがやること(1回だけ)

  1. 「カメラを起動」ボタンを押す
  2. ガイドが「顔をガイド枠に合わせてください」に変わったら準備完了
  3. あとはカメラの前に利用者が来るのを待つだけ

利用者がやること

受付のカメラの前に立つ、それだけです。ボタン操作は不要です。

認証成功したとき

✅ 「田中さん、おはようございます!(信頼度 92%)」と表示
✅ 来所時刻が自動で記録される
✅ 約1秒後、その利用者の記録入力画面へ自動で移動する

認証できなかったとき

顔が見つからない 「顔が見える位置に移動してください」と表示。カメラの前に正面を向いて立ち直してください。
暗すぎる 「もう少し明るい場所でお試しください」と表示。照明をつける・カーテンを開けるなどしてください。
登録なし 「顔未登録のため手動入力へ切り替えます」と表示。手動で利用者を選んでください。
3回連続失敗 「手動入力に切り替える」ボタンが出てきます。タップして通常の記録画面へ進んでください。
URL にモードを追加できます:
来所用:face-checkin.html(初期値)
退所用:face-checkin.html?mode=checkout

⑥ 機能③:退所時の顔認証

退所受付に設置した端末で face-checkin.html?mode=checkout を開いておきます。

来所認証との違い

表示メッセージ 「田中さん、お疲れさまでした(信頼度 88%)」
自動記録 退所時刻と在所時間(分単位)を daily_records に自動保存
在所時間の計算 その日の来所ログと退所ログの差を自動計算します
退所記録後は画面がリセットされ、次の利用者を待つ状態に戻ります。
記録入力画面への自動遷移は行いません(来所時との違いです)。

⑦ 機能④:服薬確認での本人特定

記録入力 staff-record.html(職員の記録入力画面)の「服薬(チェック)」欄にある機能です。

なぜ顔認証が必要か:
服薬は利用者を間違えると大変危険です。「誰に渡したか」をカメラで確認・記録することで、 記録ミスや手渡しミスを防ぎます。
1
「顔認証で本人確認」ボタンを押す

カメラ付きのポップアップ画面が開きます。

2
利用者にカメラを向けて「認証する」ボタンを押す

失敗した場合は再試行します(3回まで)。

3
認証成功で服薬チェック欄が表示される

「本人確認: 田中さん (92%)」と表示されたら服薬チェックが入力できます。

4
服薬チェックを入れて記録を保存

認証ログIDが服薬記録と自動で紐づけられます(後から確認できます)。

3回認証失敗したとき

「顔認証に失敗しました。手動で本人確認して続行しますか?」と確認ダイアログが出ます。
「OK」を押すと服薬チェック欄が表示され、手動確認として入力できます(ログに「手動確認」と記録されます)。

選択中の利用者と認証された利用者が一致しない場合:
「利用者不一致」と表示され、服薬チェック欄は表示されません。 利用者を選択し直してから再度認証してください。

⑧ 機能⑤:本人の自由欄での顔ログイン

本人の自由欄 self.html を開くと「顔認証でログイン」ボタンが表示されます。

使い方

  1. 「顔認証でログイン」ボタンを押す
  2. カメラのポップアップが開くので、顔をカメラに向ける
  3. 「認証する」を押す
  4. 成功すると「田中さんの今日のひとこと」と大きな文字で表示が変わる
  5. 絵文字や短文で今日の気持ちを入力して「本人より保存」を押す
ログイン画面(職員向け)とのちがい:self.html の自由欄では、従来どおりモーダル内の「認証する」ボタンを押してから照合が行われます。職員向けlogin.htmlの「カメラ準備後に自動で照合開始」とは操作手順が異なります。

認知症の方・高齢者の方向けのポイント

顔認証に失敗しても「手動入力しますか?」の確認で「OK」を選べば通常通り入力できます。 認証をスキップして使うことも可能です。

⑨ 機能⑥:集合写真の自動タグ付け

記録入力 staff-record.html の「写真・AI画像分析」欄で写真を選択すると、 登録済みの利用者の顔を自動で検出してタグをつけます。

使い方

  1. 記録入力画面の「写真(最大3枚)」から写真を選ぶ
  2. 数秒後、写真の下に「田中さん・山田さんが写っています」と自動で表示される
  3. このタグはアルバム画面の検索に使えます

アルバムでの活用

アルバム album.html を開くと「顔タグで検索」欄があります。 利用者名を入力すると、その方が写っている写真だけを絞り込めます。

タグ付けの精度について:
照明・角度・マスクの有無などにより、検出できない場合があります。 タグが付かなくても写真は通常どおりアルバムに表示されます。 タグは参考情報としてご利用ください。

⑩ 端末別の使い方

タブレット
(施設設置)
・受付カウンターに固定設置し、常時カメラ起動状態にします
・画面が大きいので顔ガイド枠も見やすい
・縦向き・横向きどちらでも動作します
・スリープしないよう「画面の自動オフ」をオフにしてください(端末の設定から)
スマホ
(スタッフ・家族)
・インカメラ(自撮りカメラ)が自動で選ばれます
・「前後切替」ボタンでインカメラ・アウトカメラを切り替えられます
・服薬確認・自由欄ログインで活用できます
・画面右上の🌐から表示言語を切り替えられます(折りたたみメニュー。項目を選ぶと閉じます)
PC
(管理者・事務)
・Webカメラが自動で検出されます
・カメラが複数ある場合はドロップダウンで選べます
・顔データの登録作業はPC(大画面・安定した環境)での実施を推奨します
・表示言語は画面右上の🌐から切り替えられます
言語切替(全端末) 主要画面の右上にある🌐をタップ/クリックして開き、言語を選ぶとメニューは閉じます。
カメラ許可の設定(ブラウザ):
Chrome の場合:アドレスバー左のカメラアイコン → 「許可する」
Safari の場合:設定 → Safari → カメラ → 許可
Edge の場合:アドレスバー左の鍵アイコン → カメラ → 許可
一度「ブロック」してしまった場合は、ブラウザの設定からサイトの権限をリセットしてください。

⑪ カメラが使えないとき・失敗したとき(フォールバック)

以下の場合は自動的に手動入力に切り替わります。顔認証が使えなくても全機能が引き続き利用できます。

カメラの使用を「拒否」した 「カメラ利用不可。手動入力へ切り替えます。」と表示し、手動導線が出ます。
カメラ非搭載の端末 カメラボタンが機能しないため、手動入力ボタンが自動で表示されます。
3回連続認証失敗 「手動入力に切り替える」ボタンが表示されます。
顔未登録の利用者 「顔未登録のため手動入力へ切り替えます」と表示されます。
暗すぎる環境 「もう少し明るい場所でお試しください」と表示されます。
モデルファイルが未配置 「モデル読込エラー」が表示されます。モデルファイルの準備が必要です。

⑫ 管理者ができること

顔認証受付ページ(face-checkin.html

管理画面(admin.html

退職した職員・退所した利用者のデータ:
不要になった顔データは速やかに削除してください。 削除すると特徴ベクトルと同意記録が消去されます。

カメラ切り替え方法

前後カメラ切り替え 受付ページの「前後切替」ボタンを押す(スマホのみ有効)
カメラ機器の選択 受付ページのドロップダウン(PCで複数カメラがある場合)から選ぶ

⑬ モデルファイルとは何か(ちょっとだけ技術の話)

顔認証の「AI」は、事前に大量の顔写真で学習済みのデータファイルを使います。これがモデルファイルです。
つながる帳では public/models/ フォルダに6つのファイルを置いています。

tiny_face_detector_model-* カメラ映像から「顔がどこにあるか」を検出するファイル(約190KB)
face_landmark_68_model-* 顔の68箇所(目・鼻・口など)のランドマーク位置を特定するファイル(約350KB)
face_recognition_model-* 顔の特徴を128次元の数字に変換するファイル(約4MB)
インターネット接続の要否:
モデルファイルはサーバー(施設のシステム)に置いてあるので、一度読み込めばオフラインでも動作します。 初回読み込みは15〜30秒かかります(「顔認証モデルを読み込み中です…」と表示されます)。

⑭ 困ったときのQ&A

Q. カメラが全然映らない。真っ暗な画面になる。
① ブラウザのカメラ許可を確認してください(アドレスバー左のカメラアイコン)。
② カメラを他のアプリ(ビデオ通話など)が使っていないか確認してください。
③ ブラウザを再読み込み(F5キー または ↻ボタン)してから再試行してください。
④ それでも動かない場合は「手動入力に切り替える」ボタンを使ってください。
Q. 「モデル読込エラー」と出て止まる。
public/models/ フォルダにモデルファイル(6つ)が置かれていない可能性があります。 システム担当者に連絡してモデルファイルの配置を確認してもらってください。 (参考:セットアップガイド
Q. 毎回「顔認証システムについて」のポップアップが出る。
ブラウザの「Cookie・サイトデータ」を消去すると同意情報がリセットされます。 同じ端末・同じブラウザでは一度同意すると次回から表示されません。
Q. 「利用者不一致」と出て服薬チェックができない。
記録入力画面の「対象利用者」選択と、顔認証で確認された利用者が異なっています。 対象利用者のドロップダウンを確認して正しい方を選択し直してください。
Q. ログイン画面の顔認証が通らない(職員・管理者)。
顔を登録したのと同じ端末・同じブラウザか確認してください(別のPCや別ブラウザでは登録データがありません)。
② 明るさ・距離・マスクの有無を整え、「再試行」してください。
③ それでもダメなら顔登録をやり直すか、メールとパスワードでログインしてください。
④ 手順の詳細は職員ログイン画面の顔認証の節を参照してください。
Q. 同じ人なのに何度やっても認証できない。
① 明るさを確認してください(逆光・暗すぎはNG)
② 登録時とカメラの種類が大きく違う場合は再登録を検討してください
③ マスクをしている場合は外して試してください
④ 3回失敗したら手動入力に切り替えて対応してください
⑤ 顔登録が古い場合(半年以上前など)は再登録を行ってください
Q. 顔認証をやめて手動だけにしたい利用者がいる。
管理者画面(admin.html)または顔認証受付ページの「顔データを削除する」から その方の顔データを削除してください。削除後は手動入力のみになります。
Q. モデルの読み込みにすごく時間がかかる。
初回は3つのモデルファイル(合計約4.7MB)をサーバーから読み込むため15〜30秒かかります。 2回目以降はブラウザキャッシュから読み込まれるため数秒で完了します。 「顔認証モデルを読み込み中です…」と表示されている間は、別の操作をせずお待ちください。
Q. 顔認証のログはどこで確認できる?
顔認証受付ページ(face-checkin.html)の「本日のログ」欄に直近12件が表示されます。 クラウドモード(Supabase設定済み)では face_logs テーブルに全ログが蓄積されます。
Q. 認証できたのにその後の画面が動かない。
画面遷移(来所認証後に記録入力画面へ移動)は約1秒後に自動で行われます。 切り替わらない場合は「記録入力へ」リンクを手動でタップしてください。

ログイン(顔認証ログイン含む) login.html(職員・管理者向けの顔ログインは端末ローカル登録。手順は本書「職員ログイン画面」
顔認証受付ページ face-checkin.html(ホームからも遷移できます)
管理者ダッシュボード admin.html(顔データ管理・記録件数)
本人の自由欄 self.html(顔ログイン・絵文字・音声入力)
記録入力(服薬確認・写真タグ) staff-record.html
アルバム(顔タグ検索) album.html
総合ど素人ガイド beginner-guide-ja.html(アプリ全体の説明書)
施設向け運用ガイド facility-playbook-ja.html
利用上の注意(ひな形) terms-enterprise-ja.html

改訂の記録(版数・施設内承認・担当者)は施設内メモで管理してください。
顔認証に関するご利用者・ご家族からの問い合わせ窓口を施設内で明確にしておくことをお勧めします。